人口減少対策予算に1兆8000億円4月17日 17時51分人口減少が進み、多くの自治体が対策に乗り出すなか、都道府県が今年度やことし2月の補正予算で人口減少対策費として計上した額が、1兆8000億円余りに上ることがNHKの取材で分かりました。別の事業を廃止して対策費を捻出した県もあり、厳しい財政状況のなかでも重要な課題として取り組んでいる状況が明らかになりました。日本の人口は8年連続で出生数が死亡数を下回る「自然減」となるなど、少子高齢化に伴う人口減少が加速し、多くの自治体が喫緊の課題としています。NHKが、全国の都道府県に今年度予算とことし2月の補正予算に人口減少対策として計上した額を尋ねたところ、対策費を計上したとする46の都道府県で合わせて1兆8960億円に上ることが分かりました。過去の予算では、ほとんどの都道府県が「人口減少対策費」として区別をしてこなかったため、今回の予算と比較できないとしていますが、秋田県と富山県はこれまでで最大の予算額だとしています。また、長崎県が、人口減少対策の費用を捻出するため若手音楽家の育成を目的とした音楽祭の事業などを廃止や縮小するなど、厳しい財政状況のなか、多く自治体が「人口減少対策」に本格的に力を入れている状況が明らかになりました。主な対策としては、中山間地域の活性化や地域活性化対策、農業や水産業などの産業振興など、地域再生を通じた対策に7224億円。第3子以降の保育料や子どもの医療費の軽減、産科医療の充実や男性も含めた不妊治療と育児休暇への助成といった住民の流出を防ぐための生活支援や少子化対策に4099億円。移住の促進や、企業誘致をはじめUターンやIターンの人たちの就職を支援する雇用確保対策など新たな住民の獲得に向けた対策に1152億円などとなっています。(略)新たな時代の始まりに期待人口減少の問題に詳しい日本総合研究所の藻谷浩介主席研究員は、多くの自治体が人口減少対策に予算を投じていることについて、「新たな時代が始まるのではないかと期待している。これまでは、交通網の整備や工場誘致などをしていたら人口は増えるはずだとして政策が進んでいた。それとは別に、子育て支援を本筋でやらなければだめだということが理解され始めている。効率的にいらない予算を減らして子育て支援に回すような努力を日本中の自治体がすることが、日本全体の人口減少が止まることにつながるのではないか」と話しています。そのうえで、予算の効果については、「何にお金を使えば効率的に子どもが増えるかが全く分かっていないので、自治体のセンスによっては後にバラマキと言われるような使い方をされる危険はあるが、子育て世代への支援、特に一人親の家庭への支援はこれまでの政策より効果が高いので、失敗は相対的に少ないと思う。子どもを減らさない方向に自治体が競争をすることは間違っていない」と話しています。NHKhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20150417/k10010051991000.html
人口減少対策予算に1兆8000億円
4月17日 17時51分
人口減少が進み、多くの自治体が対策に乗り出すなか、都道府県が今年度やことし2月の補正予算で人口減少対策費として計上した額が、1兆8000億円余りに上ることがNHKの取材で分かりました。別の事業を廃止して対策費を捻出した県もあり、厳しい財政状況のなかでも重要な課題として取り組んでいる状況が明らかになりました。
日本の人口は8年連続で出生数が死亡数を下回る「自然減」となるなど、少子高齢化に伴う人口減少が加速し、多くの自治体が喫緊の課題としています。
NHKが、全国の都道府県に今年度予算とことし2月の補正予算に人口減少対策として計上した額を尋ねたところ、対策費を計上したとする46の都道府県で合わせて1兆8960億円に上ることが分かりました。
過去の予算では、ほとんどの都道府県が「人口減少対策費」として区別をしてこなかったため、今回の予算と比較できないとしていますが、秋田県と富山県はこれまでで最大の予算額だとしています。
また、長崎県が、人口減少対策の費用を捻出するため若手音楽家の育成を目的とした音楽祭の事業などを廃止や縮小するなど、厳しい財政状況のなか、多く自治体が「人口減少対策」に本格的に力を入れている状況が明らかになりました。
主な対策としては、中山間地域の活性化や地域活性化対策、農業や水産業などの産業振興など、地域再生を通じた対策に7224億円。
第3子以降の保育料や子どもの医療費の軽減、産科医療の充実や男性も含めた不妊治療と育児休暇への助成といった住民の流出を防ぐための生活支援や少子化対策に4099億円。
移住の促進や、企業誘致をはじめUターンやIターンの人たちの就職を支援する雇用確保対策など新たな住民の獲得に向けた対策に1152億円などとなっています。
(略)
新たな時代の始まりに期待
人口減少の問題に詳しい日本総合研究所の藻谷浩介主席研究員は、多くの自治体が人口減少対策に予算を投じていることについて、「新たな時代が始まるのではないかと期待している。これまでは、交通網の整備や工場誘致などをしていたら人口は増えるはずだとして政策が進んでいた。それとは別に、子育て支援を本筋でやらなければだめだということが理解され始めている。効率的にいらない予算を減らして子育て支援に回すような努力を日本中の自治体がすることが、日本全体の人口減少が止まることにつながるのではないか」と話しています。そのうえで、予算の効果については、「何にお金を使えば効率的に子どもが増えるかが全く分かっていないので、自治体のセンスによっては後にバラマキと言われるような使い方をされる危険はあるが、子育て世代への支援、特に一人親の家庭への支援はこれまでの政策より効果が高いので、失敗は相対的に少ないと思う。子どもを減らさない方向に自治体が競争をすることは間違っていない」と話しています。
NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150417/k10010051991000.html