「あなたは性病です」…詐欺クリニック院長がつけ込んだ患者の「羞恥心」 「下半身」の病気となれば誰でも隠したいもの。家族や友人に相談すると“風当たり”を覚悟しなくてはならず、公言には勇気が必要だ。そんな世の男性の羞恥心(しゅうちしん)につけこみ、問題がないにもかかわらず「性病」と嘘の診断で薬代をだまし取っていたクリニックの院長が逮捕された。院長は「数千人診察した」と証言しており、被害は拡大する可能性もある。医療の専門知識を悪用した院長の錬金術とは−。 ■心当たりのない「クラミジア感染」東京都新宿区の繁華街の一角にある雑居ビルの9階。事件の舞台となった「新宿セントラルクリニック」は、ワンフロアすべてに入居している。陰部の腫れが気になった東京都国分寺市に住む会社役員の60代男性が、クリニック近くの駅にあった広告を見て訪れたのは、残暑もまだ厳しい平成24年9月のことだ。院長に血液検査を勧められた男性は言う通りに検査を受けた。後日、結果を待つ男性に院長は「陽性だったので、クラミジアなどに感染している」と告げた。クラミジアは性交渉などにより感染する性病で、家族や友人に大声で話せるようなものではない。呆然(ぼうぜん)とする男性。「心当たりがない」と院長に告げたが、院長は「銭湯などでも感染する」と取り合わない。誰に相談することもできないまま、人目を避けて院長の言うがままに約3カ月にわたり治療を続けた、だが、数値が改善することはなかった。そもそも本当の結果は陰性だったのだ。警視庁捜査2課は、嘘の診断をして男性から薬代約2万6千円をだまし取ったとして、詐欺容疑で院長の林道也(みちなり)容疑者(69)=新宿区新宿=を逮捕した。捜査関係者によると、「間違っている」などと容疑を否認しているという。■「陽性」の診断用紙偽造事件は、男性が恥を忍んで別の病院に「セカンドオピニオン」を求めたことで発覚した。あまりにも治らないことを不審に思った男性は、思い切って別の病院を受診した。そこで下された診断は「クラミジアではない」というものだったのだ。「誰にも相談できずに治療を受け続けていたが、嘘の診断だった」。男性は意を決して26年、嘘の診断は不法行為に当たるなどとして東京地裁に損害賠償を求める訴えを起こしたほか、詐欺罪で警視庁四谷署に刑事告訴した。民事の法廷で明らかになったのは、林容疑者がクラミジアの陽性、陰性を判断する基準値を勝手に変更していたことだった。地裁判決によると、血液検査では抗体を示す数値が「0・90」未満が陰性、以上で陽性の可能性があるとされたが、林容疑者は自身の判断で「0・00以上」を陽性としていた。検査を委託していた外部機関はそもそも性病の検査結果を「陰性」と明記していたが、林容疑者は「陽性」とする検査結果の用紙を改めて別に作成。男性に「陽性だった」と示していた。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170124-00000512-san-soci産経新聞 1/24(火) 16:00配信
「あなたは性病です」…詐欺クリニック院長がつけ込んだ患者の「羞恥心」
「下半身」の病気となれば誰でも隠したいもの。
家族や友人に相談すると“風当たり”を覚悟しなくてはならず、公言には勇気が必要だ。
そんな世の男性の羞恥心(しゅうちしん)につけこみ、問題がないにもかかわらず「性病」と嘘の診断で薬代をだまし取っていたクリニックの院長が逮捕された。
院長は「数千人診察した」と証言しており、被害は拡大する可能性もある。
医療の専門知識を悪用した院長の錬金術とは−。
■心当たりのない「クラミジア感染」
東京都新宿区の繁華街の一角にある雑居ビルの9階。
事件の舞台となった「新宿セントラルクリニック」は、ワンフロアすべてに入居している。
陰部の腫れが気になった東京都国分寺市に住む会社役員の60代男性が、
クリニック近くの駅にあった広告を見て訪れたのは、残暑もまだ厳しい平成24年9月のことだ。
院長に血液検査を勧められた男性は言う通りに検査を受けた。
後日、結果を待つ男性に院長は「陽性だったので、クラミジアなどに感染している」と告げた。
クラミジアは性交渉などにより感染する性病で、家族や友人に大声で話せるようなものではない。
呆然(ぼうぜん)とする男性。「心当たりがない」と院長に告げたが、院長は「銭湯などでも感染する」と取り合わない。
誰に相談することもできないまま、人目を避けて院長の言うがままに約3カ月にわたり治療を続けた、
だが、数値が改善することはなかった。そもそも本当の結果は陰性だったのだ。
警視庁捜査2課は、嘘の診断をして男性から薬代約2万6千円をだまし取ったとして、
詐欺容疑で院長の林道也(みちなり)容疑者(69)=新宿区新宿=を逮捕した。
捜査関係者によると、「間違っている」などと容疑を否認しているという。
■「陽性」の診断用紙偽造
事件は、男性が恥を忍んで別の病院に「セカンドオピニオン」を求めたことで発覚した。
あまりにも治らないことを不審に思った男性は、思い切って別の病院を受診した。
そこで下された診断は「クラミジアではない」というものだったのだ。
「誰にも相談できずに治療を受け続けていたが、嘘の診断だった」。男性は意を決して26年、
嘘の診断は不法行為に当たるなどとして東京地裁に損害賠償を求める訴えを起こしたほか、詐欺罪で警視庁四谷署に刑事告訴した。
民事の法廷で明らかになったのは、林容疑者がクラミジアの陽性、陰性を判断する基準値を勝手に変更していたことだった。
地裁判決によると、血液検査では抗体を示す数値が「0・90」未満が陰性、以上で陽性の可能性があるとされたが、林容疑者は自身の判断で「0・00以上」を陽性としていた。
検査を委託していた外部機関はそもそも性病の検査結果を「陰性」と明記していたが、
林容疑者は「陽性」とする検査結果の用紙を改めて別に作成。男性に「陽性だった」と示していた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170124-00000512-san-soci
産経新聞 1/24(火) 16:00配信