>>405つづき事実、こうしているいまも「人のがんばり」を求める声が出てきている。宅配業界の効率化議論の中には、再配達を指定しない利用者はけしからんからモラルを上げろ、という声や、配達する人が不満タラタラだし、人手不足だからとにかく賃金を上げろという声も少なくない。「人のがんばり」を信じてなにが悪い、みんなで力を合わせればどんな逆境も克服できるはずだ、と思う方もいるかもしれない。しかし、大きな変化を前にして自分たちの発想を変えることなく、「人のがんばり」で乗り越えようとしても、残念な結果しか生まないということは歴史が証明している。■「人のがんばり」に依存した成長を止めにしないかかつて日本の航空技術は世界一と言われた。その結晶である零戦は他国の戦闘機の中で、別格の戦闘能力をもっていた。しかし、この画期的な技術をもってして、効率良く戦うということはできなかった。軍が戦局の悪化という「変化」に対応できず、これまでの「常識」や「ルール」に固執するあまり、効率化が機能せず「人のがんばり」で解決をするという最悪の戦い方に突入していく。その象徴が零戦に片道分の燃料しか入れずに敵に突っ込む「神風特攻」だ。日本人は真面目な性格なので、周りから「がんばれ」と言われると、一生懸命がんばる。できないと、まだ甘えているからだと自分を責める。そして、がんばった人は周囲にも自分と同じような「がんばり」を期待する。これが強要になると、パワハラへとなっていく。「がんばり」を否定しているわけではない。ただ、世の中にはそれだけでは解決できないものがあるのだ。それを解決するために新しい技術がある。それに機能させるためには、それに見合った新しい考え方やルールを受け入れる必要があるのだが、日本人はこのあたりがあまり得意ではない。じゃあ、具体的にどんなも新しい考え方なのだ、と思うかもしれないが、部外者がああだこうだと言う前に、そこはさすがに当事者のみなさんたちはもう気付いている。例えば、ヤマト運輸は佐川急便、日本郵便と首都圏の高層ビルなどで荷物を1社に集約して配る連携策を強化する方針を明らかにしている。いずれは、高層マンションや一戸建てに広げていくという。同じ空間を、さまざまな宅配便のドライバーたちが台車を押してかけ回っているというのは、「昭和の宅配便」からすれば、健全な競争だが、人口が減ってネット通販がこれだけ普及した時代になると、利用者にとってもドライバーにとっても効率の悪いこと極まりない。宅配ドライバーのみなさんが大切な社会インフラだとすれば、その限りある資源をみんなで守りつつ、業界として取扱量を増やしていくとなると、おのずとこういう考え方になっていくのだろう。つまり、ドローンだ、宅配ボックスだ、というさまざまな取り組みを機能させるためには、まずは「ヤマトの荷物を佐川のドライバーが運んでもいい」という新しい考え方を受け入れる必要があるのだ。http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1703/14/news037.html
>>405
つづき
事実、こうしているいまも「人のがんばり」を求める声が出てきている。宅配業界の効率化議論の中には、再配達を指定しない利用者はけしからんからモラルを上げろ、という声や、配達する人が不満タラタラだし、人手不足だからとにかく賃金を上げろという声も少なくない。
「人のがんばり」を信じてなにが悪い、みんなで力を合わせればどんな逆境も克服できるはずだ、と思う方もいるかもしれない。しかし、大きな変化を前にして自分たちの発想を変えることなく、「人のがんばり」で乗り越えようとしても、残念な結果しか生まないということは歴史が証明している。
■「人のがんばり」に依存した成長を止めにしないか
かつて日本の航空技術は世界一と言われた。その結晶である零戦は他国の戦闘機の中で、別格の戦闘能力をもっていた。
しかし、この画期的な技術をもってして、効率良く戦うということはできなかった。軍が戦局の悪化という「変化」に対応できず、これまでの「常識」や「ルール」に固執するあまり、効率化が機能せず「人のがんばり」で解決をするという最悪の戦い方に突入していく。その象徴が零戦に片道分の燃料しか入れずに敵に突っ込む「神風特攻」だ。
日本人は真面目な性格なので、周りから「がんばれ」と言われると、一生懸命がんばる。できないと、まだ甘えているからだと自分を責める。そして、がんばった人は周囲にも自分と同じような「がんばり」を期待する。これが強要になると、パワハラへとなっていく。
「がんばり」を否定しているわけではない。ただ、世の中にはそれだけでは解決できないものがあるのだ。
それを解決するために新しい技術がある。それに機能させるためには、それに見合った新しい考え方やルールを受け入れる必要があるのだが、日本人はこのあたりがあまり得意ではない。
じゃあ、具体的にどんなも新しい考え方なのだ、と思うかもしれないが、部外者がああだこうだと言う前に、そこはさすがに当事者のみなさんたちはもう気付いている。
例えば、ヤマト運輸は佐川急便、日本郵便と首都圏の高層ビルなどで荷物を1社に集約して配る連携策を強化する方針を明らかにしている。いずれは、高層マンションや一戸建てに広げていくという。
同じ空間を、さまざまな宅配便のドライバーたちが台車を押してかけ回っているというのは、「昭和の宅配便」からすれば、健全な競争だが、人口が減ってネット通販がこれだけ普及した時代になると、利用者にとってもドライバーにとっても効率の悪いこと極まりない。宅配ドライバーのみなさんが大切な社会インフラだとすれば、その限りある資源をみんなで守りつつ、業界として取扱量を増やしていくとなると、おのずとこういう考え方になっていくのだろう。
つまり、ドローンだ、宅配ボックスだ、というさまざまな取り組みを機能させるためには、まずは「ヤマトの荷物を佐川のドライバーが運んでもいい」という新しい考え方を受け入れる必要があるのだ。
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1703/14/news037.html