>>45つづき 保育施設の開設をめぐり、住民の反対で計画が中止に追い込まれるケースは芦屋市だけに限らない。東京都武蔵野市は9月、同市吉祥寺東町で来年4月の開園を目指していた認可保育園について、開設が見送られることを発表した。千葉県市川市でも同様に、保育園の開園計画が住民の反対にあって中止に追い込まれている。橋本教授によると、保育施設の開設をめぐる住民が不安視する問題は、子供の声がうるさい▽送迎車の増加で事故の危険性が高まる▽周辺住宅の資産価値が下がる−の3点が中心。芦屋市も全く同じだった。 資産価値が実際に下がるかは不明だが、こうした声が上がる理由として、橋本教授は「地域社会の交流の希薄さ」を指摘する。少子高齢化の時代を迎え、待機児童問題や子育て環境の改善については高齢者も理解している。だが、核家族化が進み、地域社会で自分の子供以外の子供に関わることが少なくなり、「大人たちが近所の子供にどう接すればいいのか分からなくなっている」と分析。そんな状況で保育園が自分の町に来れば「日常生活がどう変化するのか不安に思うことになる」と話している。 「子供の声がうるさい」などを理由に保育園が“迷惑施設”とみられるご時世だが、「静かすぎる認定こども園」として話題になっている施設がある。埼玉県松伏町の幼保連携型認定こども園「こどものもり」だ。0〜5歳児約170人が通う。同園は保育士らが子供たちの遊戯の際、「どんな遊びをしたいの?」「〜って楽しそうだね」と、大人による指示ではなく、子供たち自身が興味がわくような声かけを徹底。子供たちは自分で選んだ行動に夢中になり、自然と静かに過ごすという。この教育・保育方針が全国の保育施設事業者の注目を集め、視察が相次いでいる。園長の若盛正城さん(71)は「『子供は騒ぐもので、うるさいものだ』という先入観がそもそもの誤解」と言い切る。 「保育園や幼稚園は子供にとっては小さな社会。一人の人間の意見として子供の声に耳を傾ければ、いたずらに大きな声を出すことなく、お互いにとって居心地のよい環境をつくることができる」 ただ、子供が静かであれば、保育園開園に反対した住民が一転して賛成に回るとも限らない。地域社会との関係性も重要だ。若盛さんは「行政の協力がなければ、住民にとって聞き慣れない事業者が新規に保育園を立ち上げるのは難しい」とした上で、「住民たちに地域の次の世代を育てるという意識を粘り強く訴えないといけない。普段から地域社会とのつながりを深める努力が必要だ」と話している。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161018-00000530-san-soci
>>45つづき
保育施設の開設をめぐり、住民の反対で計画が中止に追い込まれるケースは芦屋市だけに限らない。東京都武蔵野市は9月、同市吉祥寺東町で来年4月の開園を目指していた認可保育園について、開設が見送られることを発表した。千葉県市川市でも同様に、保育園の開園計画が住民の反対にあって中止に追い込まれている。橋本教授によると、保育施設の開設をめぐる住民が不安視する問題は、子供の声がうるさい▽送迎車の増加で事故の危険性が高まる▽周辺住宅の資産価値が下がる−の3点が中心。芦屋市も全く同じだった。
資産価値が実際に下がるかは不明だが、こうした声が上がる理由として、橋本教授は「地域社会の交流の希薄さ」を指摘する。少子高齢化の時代を迎え、待機児童問題や子育て環境の改善については高齢者も理解している。だが、核家族化が進み、地域社会で自分の子供以外の子供に関わることが少なくなり、「大人たちが近所の子供にどう接すればいいのか分からなくなっている」と分析。そんな状況で保育園が自分の町に来れば「日常生活がどう変化するのか不安に思うことになる」と話している。
「子供の声がうるさい」などを理由に保育園が“迷惑施設”とみられるご時世だが、「静かすぎる認定こども園」として話題になっている施設がある。埼玉県松伏町の幼保連携型認定こども園「こどものもり」だ。0〜5歳児約170人が通う。同園は保育士らが子供たちの遊戯の際、「どんな遊びをしたいの?」「〜って楽しそうだね」と、大人による指示ではなく、子供たち自身が興味がわくような声かけを徹底。子供たちは自分で選んだ行動に夢中になり、自然と静かに過ごすという。この教育・保育方針が全国の保育施設事業者の注目を集め、視察が相次いでいる。園長の若盛正城さん(71)は「『子供は騒ぐもので、うるさいものだ』という先入観がそもそもの誤解」と言い切る。
「保育園や幼稚園は子供にとっては小さな社会。一人の人間の意見として子供の声に耳を傾ければ、いたずらに大きな声を出すことなく、お互いにとって居心地のよい環境をつくることができる」
ただ、子供が静かであれば、保育園開園に反対した住民が一転して賛成に回るとも限らない。地域社会との関係性も重要だ。若盛さんは「行政の協力がなければ、住民にとって聞き慣れない事業者が新規に保育園を立ち上げるのは難しい」とした上で、「住民たちに地域の次の世代を育てるという意識を粘り強く訴えないといけない。普段から地域社会とのつながりを深める努力が必要だ」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161018-00000530-san-soci